第5章 ネットワークベースのインストール

目次

5.1. 設定サーバ

AutoYaST では、システムのインストールをグループに分けて自動的に実施することが できます。このような場合、 AutoYaST のインストールを準備するにあたっては、 まず目的のシステムをどのようにインストールするのかを決めます。たとえば下記の ような例が考えられます:

環境要件:

5.1. 設定サーバ

設定サーバには、複数のマシンに対する制御ファイルを保存します。制御 ファイルの名前はどのようなものでもかまいません。それぞれターゲットとなる マシンの起動時に、制御ファイルを指定するためです。各クライアントに対して プロファイル名を指定せずに済ませるには、制御ファイルのディレクトリを 設定する方法があります。ディレクトリを指定した場合、それぞれのクライアント は IP アドレスを 16 進数表記にしたものでプロファイル名を読み込もうとします。 これは特に、ファイル名を IP アドレスではなく、わかりやすい名前で設定したい ような場合に便利です。

設定リポジトリは、制御ファイルの作成時に設定システムを利用するときと同じ 方法で指定します。

5.1.1. HTTP リポジトリ

自動インストールの際、制御ファイルの取得に HTTP プロトコルを利用できるようにするには、まずサーバ側で HTTP に対応したサーバを動作させる必要があります。 Apache などの Web サーバをインストールし、 YaST で 設定作業を行ってください。通常は Web サーバのルートディレクトリは /srv/www/htdocs に設定されているため、あとは 設定リポジトリとして、そのディレクトリ内にサブディレクトリを作成する ことで、準備が整います。

5.1.2. NFS リポジトリ

NFS を利用する場合は、まずディレクトリを 作成してから、インストール作業を行なうマシンに公開を行ないます。もちろん、 CD の内容をコピーした場所 (たとえば /usr/local/SuSE など) でもかまいません。

5.1.3. TFTP リポジトリ

既定では、 TFTP サービスは /tftpboot または /srv/tftpboot をネットワーク経由での起動イメージの提供元ディレクトリにしますので、 このディレクトリ以下にサブディレクトリを作成します。ただし、 inetd の設定ファイル (/etc/inetd.conf) などで TFTP を有効化することを忘れずに実施してください。 inetd は YaST で設定できます。


openSUSE AutoYaST 13.1